スーツトレンドのクラシック回帰にちょっと待った。
マガジン2019-07-05

スーツトレンドのクラシック回帰にちょっと待った。

ここ何年も前から、雑誌やネットなどのファッションのコラムでメンズスーツのトレンドはこぞって「クラシック回帰」と取り上げています。そもそもクラシック回帰とは「普遍的な紳士服の装い」に戻っていくことを指しています。クラシックスタイルの反義語として「モード」や、「トレンド」というスタイルがありますが、こちらはファッション「流行の最先端や、最新鋭」を指す言葉となります。

しかし、この「クラシック回帰」というトレンドも、ここ数年の流れを見ていると違和感があるのです。

大柄なチェック柄はクラシックと言われますが。。。

そもそもファッションとは、スタイルや価値観の形成にとても大切なものです。

現代のスーツトレンドはもう10数年も超タイトなシルエットを良しとしてきました。スキニージーンズのようにゆとり無しのパンツシルエットをスーツにも取り込んだりと、なかなか挑戦的なスーツもたくさん登場しました。
それはそれで刺激的であり、ファッションならではの楽しいところなのですが、数年単位でいつまでも変わり続けるトレンドを追いかけているだけだと外見だけ見繕っていて、流行によってコロコロと装いが変わるためハッキリと言って中身が無いように見えあまりカッコ良くは思えません。

人と会う際にしっかりとした装いをしようという心持ちは、「まさにクラシックスタイル」です。

最近、日本を代表する素晴らしいデザイナーであるヨウジヤマモト氏が「一日に何回も、ファストファッションで買い物するなんて、少しは疑問持てよ。一着の服を選ぶってことは1つの生活を選ぶってことだぞ」ということをおっしゃっていました。

装いを選ぶということは、「スタイル=価値観」を選ぶことだと思います。ファストファッションの流行により、安く洋服を買うことが出来るようになりましたが、同時に値段と価値観を天秤にかけてしまうことが当たり前の時代になってしまいました。本来、ありえないことなので疑問を感じます。

簡単に「クラシック回帰」という言葉を、鵜呑みしてしまうことに違和感があります。

どんなものにも同じことが言えますが、流行りがあるものはいつか廃れます。長い歴史の中で愛され続けるものが名作とされますが、そういったものが本物のクラシックだと思います。

残念ながら、雑誌などで紹介される「クラシック回帰」は古典的なデザインや、ディティールのことばかりで本質的な部分は紹介されていません。流行りとして紹介されていることが多いのでお気をつけください。

古き良き味わいのある自転車を愛する皆さんでツイードラン。

では、本当のクラシック回帰とは?

スーツの起源は英国から来ているとされています。元々、上流階級の貴族たちは「正装」をしていました。しかし、産業革命の前後に台頭してきた中流階級の資本家たちはサヴィルロウでスーツを仕立て始めました。

上流階級の「正装」という文化に、中流階級が「紳士のユニフォーム」としてスーツが着られ始めたのです。

そんな激動の時代にビジネスシーンでどちらの階級でも通用した正装が現在のスーツの原型であり、だれからも見ても失礼の無く、現在も日常的に着続けられているものが本当のクラシックです。
またその当時は既製服は少なく仕立て服が多かったので、その人にとっての最適なバランスで仕立てられており、その人にとっての黄金比の美しい仕立てが本当のクラシックの源となっています。

なので、古いデザインやディティールを取り入れることがクラシック回帰なのではありません。

かっこいいということは、何より自分のスタイルや、価値観を持っていることです。そうなった時が一番の洋服の楽しみがありますし、色気が出てきます。好みやスタイルは人によって違うもの、一概に○○なものが似合うということはありません。

情報だけに踊らされず、もう一度自分の大事にしたいものや、こうなりたいというものに近づけていくということを見つめ直してみることが「クラシック回帰」なのではないでしょうか。

フォックスブラザーズ社のダグラス・コルドー氏。

激動の時代も装いを楽しんでかっこいい大人のスーツスタイルを楽しみたいですね。

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